Footsteps

〜Harmoniarc の歩みとこれから〜




私は、加古川で生まれ20代まで過ごしたのち、オランダへ留学、その後21年間現地での生活の後、2017年帰国しました。

帰国直後、日本の子どもの自殺経験率があまりに多いこと(当時、メデイアで10%と語られていました)を知ってショックを受けました。今まで身近に接してきたオランダの子供たちは子ども幸せランキングで毎年世界1位、オランダの国民全体の幸福度も、毎年世界4トップ4位以内という、日本社会とのギャプを激しく感じ、心が痛みました。

それがきっかけとなり、2019年より、オランダのシュタイナー の学校や、ホスピス、ケアハウスの様子を紹介しながら、いのちのつながりを心で感じ、私たちの将来をじっくり考えてゆこうという趣旨の講演活動を始めました。活動のテーマは、いのちの始まりと終わりが円のようにつながる、そんな、世界でのいのちの引継ぎです。

日本ではネットワークもまだなく、生まれ育った加古川で講演をさせていただいたところ、思いのほか良い反響を受けました。教育、看護、カウンセリング、ヒーリング、コミュニティづくりに関わる方々が参加なさりました。その後PHP神戸支部の後援での講演や、六甲あすパークさんなどでの連続講演、加古川では続編「オランダシュタイナー学校の季節の祭典の講演」が決まっていましたが、コロナの影響で数回の延期ののちに全てキャンセルとなりました。

2020年、加古川の参加者を中心に、このテーマをさらに深く学び発展する会が発足しましたが、こちらもコロナのために、活動が休止しました。近々オンライン活用も配慮した再開が決まり、今は準備中です。このメンバーが非営利団体として発展する創立メンバー(正会員)となりました。

長引く深刻なパンデミックの状況は、オランダ社会も混乱に陥らせてしまいました。普段当たり前のライフスタイル、学校制度、人々の愛のつながりを日本に紹介することも一時的に中断せざるを得ない上に、現地でのさらなる取材も不可能になってしまいました。

オランダとの交渉はインターネットを通じて絶やすことなく、それでもこの状況下でできることを求めました。信頼の構築と、責任を持って正しい説得ができるようになるため、しっかりとした教育学の習得、そして、子供たちや講演などの参加者を正しく導くことができるだけのリーダーシップを学ぶことを決めました。

その過程で出会ったナショナルジオグラフィック・エデュケーションは、目を見張るような画期的なものでした。SDGs実現の理念のもとに、学ぶべきテーマを子供たちが様々な角度から観察できる機会を与え、彼らの未知の探索とこれからの世界を創る旅を助けよう、というものです。さらには、子供たちが自ら世界の問題を探し問いを建て、答えを探しコミュにティに発表する力をつけるというものです。自然との調和の中で子供たちが世界をよくしてゆくために持ってきている力を最大限に引き伸ばしてあげよう、と言う理念は、シュタイナー 学校のミッションと全く相通じるものがありました。

ナショナルジオの教育に関わるフレームワークなど基礎理論を学んだ後、ダイナミックなプロジェクトラーニングという方法を知り、そのプログラム制作、自らの実践をビデオに記録することで世界公認のエデュケーターとなることができました。

私はクリスマスをテーマにプログラムを作り、毎週自宅に通ってきているピアノと英語の生徒たちとお母さんの有志の人たちに参加してもらい、実行することができました。あくまでも、ピアノと英語のレッスンの中でその技術を高めながらクリスマスについて学び発表をしました。12月、プロジェクトは成功に終わり、ご家族からとても喜んでいただけました。

年も明け、子供たちと旅立ってゆく人たちをつなげる、そんな活動をすると決めたものの、どのようにして実現していって良いのか思案を重ねていたところ、今度はナショナルジオのサンディエゴ大学との提携して提供するサービスラーニング に出会いました。若くして社会を変革するマララさんや、他にもたくさんのアメリカの事例をもとに、社会を変えるのに若すぎることはない、というモットーを実現させる教育方法を学びました。始めた頃、そんなプログラムが自分で作れるなんて夢のようでしたが、まるで天からはしごが降りてくるように、一つ一つのステップが出来上がり大きなプロジェクトとして組み込まれてゆきました。それによって、夢であった、子供たちと旅立ってゆかなければならない人たち、さらにはその家族の人たちをつなげてゆくプロジェクトが具体的なプログラムとして出来上がりました。

実行するには、まず子供たちの周囲の大人に新しい教育の理念や手段を理解してもらう必要を感じました。なので、まずは、ゆっくり時間をかけて、私が学んできたことそしてそれをさらに発展させた内容をレクチャーとして発信します。当初の予定は8ヶ月間下したがコロナの状況を見て、20ヶ月間にまで引き伸ばします。

その間に理解者、協力者が出てきてくれると信じます。その後に、約8ヶ月間、子供たちとのプロジェクトを行います。その経過は、メディアなどで発信してゆきます。最後には、ウェッブサイトと同時に展示会や、コミュにティに向けての命の大切さのスピーチ(全て子供たちが作り上げてゆきます)を計画しています。